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FDMのすごいところ。

さて、近年航空機関係で採用が増えてきているFDM(熱溶解積層)方式の3Dプリント。

今回はそんなFDMについてご紹介いたします。

 

「FDM造形のすごいところ」

 

それはなんといっても

 

<大型造形ができること>

 

<エンジニアリングプラスチックの造形ができること>

 

の2点です。

 

では、大型造形とはどの程度のサイズまで造形できるのでしょう?

造形サイズは 914×610×914mm (Stratasys F900)

その大きさはなんと世界最大級

約90cmというとオウサマペンギンの全長とほぼ同じです。

造形機の中で大型ペンギンと同じ大きさのものがどーんと作れてしまうと思うとすごいですね。

 

 

そしてもう一点、エンジニアリングプラスチックの造形ができること。
エンジニアリングプラスチックとは…
一般的に100℃以上の環境に長時間曝されても、49MPa以上の引っ張り強度と2.5GPa以上の曲げ弾性率を持ったもの。

このエンジニアリングプラスチックのリアルマテリアルを造形できるのはFDMだけです。

樹脂造形機の中でも歴史のあるFDMは造形できる材料の種類も豊富。

12種類のリアルマテリアルの中から耐熱性・強度に優れた材料も選択可能です。

その中には食品衛生法の認可材料や航空機にも使用されているウルテム9085、ウルテムの中でもさらに耐熱性に優れたウルテム1010もあります。

 

そんなFDMで造形された事例をご紹介します。

 

一つめは車のバンパースポイラー。空気の流れを整流して車の安定走行を可能にします。

また、衝突したときにはその衝撃を吸収・軽減して、ドライバーや同乗者、歩行者、車体などを保護してくれます。

 

 

全長1704mm。2分割で造形して溶接し、製作しています。

気流の整流や保護という役割から、ある程度強度があって、衝撃を吸収し軽減できることが必要です。

樹脂の弾性と大型のものを少ない分割数で造ることでより強度を保つ。

とても理にかなっています!

 

二つめは航空機に使われるエアダクト。キャビン内のエアコンの送風用ダクトです。

 

 

こちらは全長830mm。一体で造られていて使用材料はウルテム9085です。

エアコンの送風用でも侮ることなかれ。そこは航空機内に使用できる材料。

米国連邦航空規則(FAR)の耐火性や耐空証明などたくさんの厳しい試験をクリアしています。

このウルテム9085、客室はもちろんですが、もっと条件の厳しいトイレ内や貨物室内への採用実績も!

リアルマテリアルのすごさが覗えます。

 

最後は建築模型です。

2019年5月19日まで国立西洋美術館で開催されていたル・コルビュジエ展で展示されていたパリの「ヴォアザン計画」の模型。

 

大型かつ少し複雑な形状です。

 

 

他にもFDMではCADデータを変更せず積層の内部構造をソリッドからスパースへ指定するだけで軽量化できたりもします。

 

 

幅広い業界で採用されているFDMの3Dプリント。

 

 

 

 

「想う形と性能を叶えるバリエーション」

 

 

 

 

 

ご興味のあるかたは是非、八十島プロシードまでお問い合わせください。

 

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